ARTIST BLOG

2009/09/14
2009.9.14
9月になり10日ばかりが過ぎた。

この月の一日目は 私の祖母の誕生日だったのに会いに行けなかった。
おめでとうの一言でも、電話や手紙で伝えられたのにと、
今すごく反省している。

誕生日に大切な人にお祝いの想いや笑顔を届けられなかったことなど
今までだってよくあったことだ。
なのにどうして今 このような反省をしているか。
この心が後悔するにいたったのか。
それにはきっかけがあった。

きっかけは
ある友人と夕飯を食べていた時に生まれた。
場所は小さなカフェである。始めのうちはバーニャカウダのソースにバゲットを浸したものを
むしゃむしゃ食べながらたわいもない話をしていたが
突然友人は「今日は疲れた、暑かったしね」と言う。
何か続きを言いたそうだ。食べるのを止めてみて
私はこう言葉を返す。

「それはおつかれさま。でも今日って暑かったっけ?」
すると友人は「えっと...」と、少しの間をおいてから
「ああ、僕が、ひとりで走ってたからか」と笑う。
走っていた。それは(ジョギングをしたの意味ではなく)忙しく走り回って時間に追われていた、ということの換言だ。
するとおもむろに一日の出来事を、丁寧に語りだす。
その顔が喜びと自信を含んでいた。いい日であったに違いない。
さあ話の続きを聞いてみよう。

彼によれば
「仕事で、とある事務所へ足を運んだ際、それが通っていた大学のすぐ近くだった。」
「次の仕事まで少し時間があったので母校に足を踏み入れお世話になった教授に挨拶へ行った。」

友人の心意気に、感心すると同時に
自分自身の心の未成熟さに胸が痛んだ。
私は今までにどの母校にも足を運んだことがない。

そんな私の一方で友人の目は爛々としている。
「お世話になったと思う人に会いにいくことは本当に大切な事だ」
正々堂々と生きている人の口にしか宿らないサウンドだ。

更に話が続く。
「その人のおかげで現在の自分があって
現在、その人から頂いた愛情や智慧を
世の中にどのような形で循環させているのかを報告することが、自分なりの恩返しということになると思った」

すばらしい想いに出会った。
私にも会うべき人がたくさんいることを知った。
私にも報告できることがたくさんあるはずだ。

だから近いうちにたずねたいと思う。
96回目の誕生日を迎えた祖母の家だ。
お祝いの一言に加えて私は何を報告しよう。

さりゅ。

from Salyu

back to ARTIST BLOG TOP