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2008/10/14
2008.10.14


スタッフからバースデーケーキのプレゼント。
いくつになっても、ケーキをみるとテンションがあがる。
ハイヒールを履いたみたいに。
しかもこれがすっごくおいしかったのだ☆

人は自分が生まれた季節を好む事があるのか、私は秋が好きだ。
鮮やかな秋の色彩が、冬の止めどないシュールさに吸い込まれていくような
10月後半の気候は特に。この時期の衣替えが好きで好きで。
学生のころから、冬服への衣替えはいつも楽しみだった。
サマーベストを脱ぎ、ワイシャツの上に暖かいセーターを着る。
セーターの袖を指先が通って、手首が毛糸の暖かみを感じとると
なぜだか凄く女っぽい気持ちになった。昔も、今でも(笑)

誕生日というお祝いごと。それはいつからか
自分を育ててくれた、親に感謝する日になった。
親の愛を思うと涙がでる。私もいつか母や父のように
家庭を築き、子を産み、育てるのだろうか...
私はあたたかい家庭で育った。
本や音楽をたくさん与えていただいたこと。
小さい頃は寝る前に本を読み聞かせてくれたこと。
(かわりばんこに読む、という日があって、私はその日が嫌いだった)

むかし母に読んでもらった本、私がひとりで読んだ本を、母は今も捨てない。
「大人になってから、そういうものに再会することは人にとって大切なこと」
なのだそうだ。そういう気持ちが「ありがたい」の一言に収まりきらない...
と、この間実家に帰った時に昔読んだ本を開いてみた。
寝転んで読んでいたら、古い本の匂いが上から降ってきた。
長い年月空気に触れていなかったページは始めのうち
まるで艶がなく、月面のような硬さと冷たさがあったけど
数秒やそこらで、地球物らしい温もりを取り戻した。
黄ばんだ紙の上の活字が、空気や光をおいしそうに食べていく。
本の中の言葉遣いなど、現在の自分に反映されていることがあり
自らのルーツを知ることの面白さと大切さを知った。
母は、この感動をコーディネートしていてくれた。かけがえのない贈り物だ。
また、こんなことも思った。人間は好きだったものを忘れてはならないと。
それが現在のまなこには少し稚拙に映っても、例えもう共感できないと感じても
夢中になっていたあの時に、その世界観から受けた感動は
その後の私の人格の細胞として、確かに体内に息衝いていると思うから。

恩がある。
そう、たくさんの人に物に恩がある。
私も恩返しを意識する年齢になった。
私を造ったのは自分ではなかったと、どんどんわかる。
それは何か、凄く切実な感覚で。

from Salyu

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